このページは、疎遠となっている親族の相続人になったが関わりたくないので相続放棄したい、理由の書き方が知りたいという方のためのページです。
弁護士法人グリーンリーフ法律事務所が解説しています。

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疎遠が理由で相続放棄する場合の手続きについて

相続放棄の相談で多い理由は以下の通りです。

・疎遠となっていた親や兄弟が亡くなって自分が相続人になってしまった
・弁護士から「あなたは相続人です」と急に連絡があった。突然の連絡でどうしたらよいかわからない
・財産はいらないのでとにかく相続に関わりたくない
・疎遠なのに自分に相続が回ってきて迷惑している

このような相談がよくあります。携帯電話やSNSなどで連絡が簡単にとれるようになった最近でも、様々な理由により親族同士で疎遠になることが多いようです。
また、遠い親戚ですと、一度も会ったことが無いという場合もあるようです。
そんな疎遠な親戚が亡くなったからあなたが相続人ですといきなり言われても困る方もいらっしゃるかと思います。

相続放棄という手段があることは知っているが、実際のやり方や理由がわからない方も多いようです。

では疎遠だから、関わりたくないからという理由で相続放棄はできるのでしょうか。こんな疑問をもったこのホームページ記事をご覧いただいているかと思います。

相続放棄の理由は何でも良いのか

結論として、相続放棄の申述の理由に制限はありません。つまり、理由は、なんでも良いということになります。
例えば、
・疎遠だから親族と関わりたくない
・昔トラブルにあったから関わりたくない
・借金しか残っていない
・特に生活に困っていないから遺産や財産はいらない
・親族同士の話合いで相続放棄することになった
・相続税が高すぎて払えない
・農地や空き家を相続しても使い道がなくて困る
・財産はあるが、農地や生産緑地があって売れないから困る

こうした理由でも問題はありません。
相続放棄をする理由は様々です。したがって、疎遠になっていて関わりたくないからという理由も認められています。

実際の相続放棄の申述書の書き方

書式は裁判所のページに掲載されています。
申述書の記載例も掲載されています。

申述の趣旨は「相続の放棄をする。」となります。

申述の理由は、放棄の理由の欄に丸をつけるだけで良いですが、「疎遠」という欄はないので、「その他」の欄に、疎遠になっているので相続放棄をしたいと記載すれば足ります。
それ以上の詳しい理由は不要です。

相続放棄の根拠となる法律

それでは、相続放棄の根拠となる法律を見ておきましょう。

(相続の放棄の方式)
第九百三十八条 相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
(相続の放棄の効力)
第九百三十九条 相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。

裁判所のホームページでは次のように記載されています。

相続が開始した場合,相続人は次の三つのうちのいずれかを選択できます。

■相続人が被相続人(亡くなった方)の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ単純承認

■相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない相続放棄

■被相続人の債務がどの程度あるか不明であり,財産が残る可能性もある場合等に,相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ限定承認

相続人が,2の相続放棄又は3の限定承認をするには,家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりません。

 

相続では、亡くなった方のすべての権利と義務を継ぐことになりますので、プラスの財産のみならず、マイナスの財産(負債)も承継されます。

 

相続放棄の方法

相続放棄をするには、家庭裁判所(被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所)に対して、相続放棄の申述を行います。この申述は口頭ではなく、必ず書面で行う必要があります。

必要な書類としては
・亡くなった方の住民票除票(または戸籍附票)
・亡くなった方の除籍謄本
・相続放棄する人の戸籍謄本
などが必要です。

さらに詳しく知りたい方は、こちらにまとめていますのでご覧ください。

被相続人の本籍地が遠方にあるなどの理由で、これら戸籍関係書類を取得するのに手間がかかる場合もありますが、相続放棄の手続きを弁護士にご依頼いただければ、必要書類は弁護士の方で取り寄せることができます。
なお、被相続人が亡くなる前に、前もって相続放棄をすることはできません。

相続放棄に必要な費用

■収入印紙800円分(申述人1人につき)
■連絡用の郵便切手(申述先の家庭裁判所に確認してください。各裁判所のウェブサイトの「裁判手続を利用する方へ」中に掲載されている場合もあります。)

相続放棄の期限

相続放棄は、「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3ヶ月以内に行わなければなりません。これを熟慮期間と言います。「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、平たく言えば、被相続人の死亡を知った時です。

相続放棄の期限を過ぎている場合の問題点

よく問題になるのが、「被相続人には何の借金もないと思っていたので、そのまま何もせずに3ヶ月を経過したが、ある日突然、債権者から支払いを求める通知書が届いた」というケースです。
このようなケースでは、被相続人の死亡を知った時から3ヶ月を経過しているので、もはや相続放棄はできないように思われます。

しかし、被相続人の死亡した事実を知っていたとしても、「相続人が、まったく相続財産がないと信じるにつき相当な理由がある場合には熟慮期間は進行せず、相続人が相続すべき積極財産(プラスの財産)及び消極財産(マイナスの財産)の全部または一部の存在を認識した時(または通常これを認識し得べき時)から起算すべき」とする裁判例があります。

したがって、上のケースでは、相続放棄が受理される可能性が高いと思われます。

この他、被相続人の死亡を知った時から3ヶ月を経過してしまっていても、相続放棄が受理される場合があります

「3ヶ月以上経ってしまったから、どうせ相続放棄は無理だろう」と諦める前に、是非一度、弁護士にご相談下さい。

相続放棄ができなくなる場合

法律で定められているある行為を行うと、相続人はその時点で被相続人の権利義務を相続(単純承認)したものとみなされ、以後、相続放棄することができなくなります。これが法定単純承認と呼ばれるもので、次のような行為がこれにあたります。

①相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき
②相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に限定承認または相続放棄をしなかったとき
③相続人が、限定承認または相続放棄をした後であっても、相続財産の全部もしくは一部を隠匿したり、私的に費消したり、悪意でこれを相続財産目録に記載しなかったとき
たとえば、

「死亡した父親の借金を、父親の残した預貯金の中から一部返済してしまった」

という場合には、上記の①にあたりますので、その時点で法定単純承認となり、父親の死亡を知った時から3ヶ月以内であっても、以後、相続放棄はできなくなってしまうということです。
もっとも、このようなケースの全てで相続放棄ができなくなるわけではありません。

被相続人の死亡後、被相続人の預貯金から、葬儀費用を支出したり、未払いの入院費用に充ててしまったというケースであっても、相続財産の多少・内容などを全体的に見た場合の、処分した物や権利の経済的価値によっては、なお相続放棄が受理される場合があります。
ご自身のケースで本当に相続放棄ができなくなってしまうのか、一度、専門家である弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

相続放棄のメリット

メリットとデメリットについて説明します。

メリット

メリットというと、相続問題から開放される、借金を継がずにすむ、疎遠の人と関係をもたないですむというあたりになります。
当然、相続をしないので、相続放棄をした者に、相続税もかかりません。
他の相続人が相続する場合の、相続不動産の登記にも関係ありませんので書類(印鑑証明書等)を提供する必要もありません。ただし、相続放棄したという裁判所の証明書は必要となります。

弁護士にサポートや依頼をたのむメリットとしては、疎遠の親族と直接連絡を取らなくて良い、煩雑な手続きをすべて任せられるという点です。

デメリット

相続人ではなくなるので、遺産・財産の相続ができないという点です。

相続放棄の弁護士費用

相続放棄を弁護士に依頼する場合の料金(費用)は次のとおりです。
グリーンリーフ法律事務所では、事前にお見積もりをだせますのでご安心ください。

ア 被相続人の死亡を知った時から3ヶ月以内の申立の場合
20万円~40万円(税込22万円~44万円)

イ 被相続人の死亡を知った時から3ヶ月以上経過してからの申立の場合

※困難な申立の場合

➀着手金
20万円~40万円(税込22万円~44万円)

➁報酬金(申立が裁判所に受理された場合)
20万円~40万円(税込22万円~44万円)

ウ その他、裁判所に支払う「実費」がかかります。
相続放棄の申述手続きは、一般の方でも個人ですることができますが、相続人の調査をするために戸籍を集めるのが難しかったり、不安だから確実にやりたい、任せて安心したいという方は、ご相談ください。
初回の30分のご相談やライン相談は無料で承っております。

 

相続放棄の事例一覧

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